締付け工具選定表

コンプレッサーについて

コンプレッサーの容量

コンプレッサーの容量は使用するエアツールの数量により決定されるものです。すなわち、エアツールの平均空気消費量に使用台数を掛け(トータル空気消費量)コンプレッサーの容量が決まるものです。しかし、実際には設置したエアツールが全部同時に使用されることはありませんので、前途の決定に同時稼動係数を推定し決定されるわけです。

普通、空気1000ℓ/min(ゲージ圧0.6MPa)を必要とする場合、約7.5Kwの電動機を要します。

エアツールをご使用の場合、作業条件として、連続作業(主にグラインダー等の使用)の場合と断続作業(主にインパクトレンチやインパルスレンチ等の使用)の場合があります。

実際、作業によって、多少異なりますが、連続作業の場合を1(7.5Kw)、断続作業の場合を0.5(3.7Kw)とします。

注意:断続作業とは1作業が連続して1分を越えない作業をいいます。

(インパクトレンチやインパルスレンチの場合は1作業時間0.5~2秒程度です。)

総使用台数

同時稼動係数

K

1~5

1.0

6~10

0.8

11~20

0.7

21~30

0.6

31~50

0.5

51~100

0.4

したがってコンプレッサーの計画は、

QTコンプレッサーの電動機出力 (Kw)
7.5Kw吐出空気量1000ℓ/min(0.6MPa)
TAトータル空気消費量(ℓ/min) ※各ツールの空気消費量の合計です。各ツールの詳細スペック表の空気消費量値をご確認ください。
K同時稼動係数 ※表参照
S作業条件によるファクター (連続作業の場合は1、断続作業の場合は0.5)
連続作業ツール:グラインダー・サンダー・ドリル・ポンプなど、1作業時間が1分を越える場合。
断続作業ツール:システムレンチ等 ボルト/ナット/ビス着脱ツール・スクイザ・ホックリンガなど、1作業時間が1分未満の場合。
X配管等の空気の漏れ等によるロス ※実際にロスは少なからず生じていますが、計算上は考慮しない事が一般的です。
コンプレッサーの電動機出力計算例
グラインダーの例
使用工具台数1台当たり消費量ℓ/min
G7A61100
G4A4650
合計10台

TA(トータル空気消費量)=6 × 1100 + 4 × 650 = 9200(ℓ/min)   K(同時稼働係数)

S(作業条件によるファクター)=1   QT(コンプレッサーの電動機出力)= = 55.2(Kw) + X(空気漏れなどのロス)

インパクトレンチの例
使用工具台数1台当たり消費量ℓ/min
YW-6PHRK6300
YW-8PHRK4350
合計10台

TA(トータル空気消費量)=6 × 300 + 4 × 350 = 3200(ℓ/min)   K(同時稼働係数)

S(作業条件によるファクター)=0.5   QT(コンプレッサーの電動機出力)= = 9.6(Kw) + X(空気漏れなどのロス)

※この最終コンプレッサー容量(QT)は、コンプレッサーの使用年度(古くなった場合)による能力低下及び使用台数の増加による余裕を取る必要があります。